神戸の治安は良いのか悪いのか分析レポート【2016年度保存版】

この「神戸の治安は良いのか悪いのか分析レポート【2016年度保存版】」は神戸でどんな犯罪が起きているのか、人口比と比べた場合他の市町村と比べて多いのか、少ないのか犯罪以外の補導はどのような理由によって、どのくらいの件数起きているのか?など、中々知りたくてもわからない情報を「マンション探偵」独自の調査で調べ上げたレポートとなっています。

特にインターネット上などの口コミで「ここは治安が良くない」「犯罪が多い地域だよ」などのコメントが多くあり、不安に感じている人も多いのではないでしょうか。

このような口コミは統計情報やしっかりと調べた上でコメントしている訳ではなく、「なんとなく噂で聞いたことがある」や「自分の身の回りの出来事」などで書いている人が殆どです。

例えば「神戸 犯罪」などで検索してみれば「神戸は教育が悪かったり、暴力団があるため犯罪が多い」などと書き込まれているサイトが出てくるほどです。

後ほど記事でも詳しく述べますが、このレポートで伝えたい点は表面的な情報に惑わされずにしっかりと本質的な情報を元にマンションや住まいを検討して欲しいと考えています。

と言っても、わかりにくいですよね。ということで、まずは神戸市と他の都市の刑法犯の数を表したこのグラフを見てください。

神戸市と近隣都市の犯罪数の比較

神戸市と近隣都市の犯罪数の比較

いかがですか?

他の都市に比べて、神戸の圧倒的な犯罪数のグラフを見て不安に思われた人も多いのではないでしょうか?

このグラフは後ほど、詳しく解説をしていきますが、実は意外かもしれませんが「神戸市の方が他の市よりも犯罪が多くて当たり前と言えるのです。これは神戸の方が他の市よりも治安が悪いという意味ではなく、単純に神戸市の方が人口が多い(例えば西宮市よりも3倍以上も人口が多い)ため、単純に犯罪数だけで言えば人口が多ければ犯罪数も増えて当然です。

このような点に触れずに、神戸の犯罪について触れているページが多くあります。噂話や暇つぶしとしてはそれでも良いのでしょうが、マンションを購入する、家を購入するなど重要な点では、このレポートを参考にしっかりとしたデータを元に検討をしていきましょう。

 

また、このレポートは「神戸に住もうとしている人へのアドバイス【2016年保存版】」という記事で紹介している4つのレポートのうちの2つ目のレポートとなっています。

検索エンジンやリンクなどで最初にこの記事へ訪れた方は「神戸に住もうとしている人へのアドバイス【2016年保存版】」に記載している他のレポートもぜひとも参考にしてみてください。

例えば、災害のハザードマップの分析や子育て環境の分析など、神戸に住もうか検討している人にとっては非常に参考になるはずです。

では、早速「神戸の治安は良いのか悪いのか分析レポート【2016年度保存版】」をご覧ください。

芦屋市や西宮市と比べて犯罪の多い神戸市?

それでは、まずは冒頭にも記載をした周辺の都市と神戸での犯罪数を比較していってみましょう。

神戸市と近隣都市の犯罪数の比較

(元データ:兵庫県警察「街頭犯罪・侵入犯罪の認知状況」を元に当サイトでグラフを作成)

この記事の冒頭にも記載していますが、このグラフだけを見て「神戸は危険」と考えるのは誤りです。

人口の比率も踏まえて判断しないといけませんので、それぞれの都市の人口のグラフも合わせてチェックしてみてください。

神戸市と近隣都市の人口の比較

都市ごとの犯罪数の発生グラフと人口のグラフが非常に似ていることがわかります。

やはり、人が多いと犯罪件数も増えるのは自然なことです。ただ、これで終わってもいけません。

人口比率を踏まえた本当の犯罪率を算出していきましょう。

もし、100人の村なら刑法犯は何人いるかを算出

今までの数字は「大きすぎてイメージが掴めない」という人も多いでしょう。

ということで、それぞれの都市がもし、100人だったら刑法犯は何人いるのか?を都市別に算出してみたのが、以下のグラフです。

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この表はわかりやすく言えば「神戸市の人間100人いれば0.501人が犯罪者」と言えます。

このグラフを見ればもう「神戸が犯罪率が多い街」ではないことが明確にわかりますね。

一方でさすが「芦屋市」や「宝塚市」は良い街と言われるだけあって、犯罪率が少ない。と思われた人もいるかもしれません。

でも、それも「勘違い」があるかもしれません。

というのも、「芦屋市」や「宝塚市」は昼間に人口が減少する都市(ベットタウン)であるため、100人当たりの犯罪率が少なく計算されてしまう傾向にあるため、低く見えているのです。

「昼間人口」で日中にいる人数から犯罪率を算出

人口毎の犯罪率だけで判断するだけでは、まだ正確な分析というにはもう一歩足りません。(それでも悪くはありませんが)

人口毎の犯罪率の場合「そこで起きた犯罪」と「そこに住んでいる人」の割合で算出したため、例えば「尼崎市に住んでいる人が三宮で犯罪犯す」という場合、犯罪の件数は神戸でカウントされますが、上記で計算した人口毎の犯罪数の「人口」にはカウントされず、「犯罪数」の方には当然カウントされるため、「人口における犯罪率が実態よりも高く」なってしまいます。

そこで「昼間人口」を用いることで「そのエリアに住んでいないが昼間にいる人が犯した犯罪」を含んだ犯罪率がわかるようになります。

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このグラフを見れば、神戸市の昼間人口100人当たりの犯罪者数は芦屋市や宝塚市とほぼ変わらない。

西宮市と比べればむしろ低いと言えることがわかります。

この数値においても一つ気をつけないといけないことがあります。昼間人口を元にした犯罪率100%完全に正しいという訳ではありません。

例えば、昼間人口の場合、「神戸市に住んでおり大阪市で働いている人が、神戸市で犯罪を犯した場合」昼間人口による犯罪率には人口はカウントされず犯罪数がカウントされるため、実態よりも高くなってしまいます。

ただ、神戸市全体で見れば、人口よりも昼間人口が多い(つまり他の市から通勤・通学者が多い)地域となっているため、昼間人口を用いて犯罪率を分析するのは理にかなっていると言えるでしょう。

最後に

このレポートでは神戸の犯罪について、周辺の都市と比較して分析をしました。

神戸は都市として他の周辺都市よりも非常に大きいことから「犯罪の数」も自然と多くなってしまいがちです。

また、インターネットの口コミには個人が勝手な印象で色々と書き込んでいる人が多く、そんな口コミを見てしまうと不安になってしまうのも、仕方ありません。

そんなネットの口コミに左右されないためにも、このレポートのようにしっかりとした根拠のある情報であなたの住まいの検討の参考情報にぜひしてください。