逆にあまり参考にならない2つの質問
優秀な営業マンを見極めるいい質問と考えられている質問でも実際には、あまり参考にならないと考えられる質問もあります。
私も他のサイトを見ていて「いやいや、それは営業マンの良し悪しじゃなくて会社の良し悪しでしょ」と思わず言いたくなるものや「その質問は会社の規模が大きくなると自然と有利でしょ」とツッコミたくなるようなものまであるので、ここではその一例を挙げていきます。
(1)年間の契約数は20件以上(サイトによっては10件以上?)
この観点をよく挙げるサイトや書籍などは非常に多くありますが、実際に現場を知っているものから見れば営業マンの営業実績で推し量れるものは当たり前ですが「よく売れる営業マンか否か」しかわかりません。
もし、あなたが営業マンを中途採用したい面接官であればその質問は良いかもしれませんが、マンションの購入をしたい場合、関係ないはずです。
また、同じ会社の同じマンションを販売している営業マンを比べるのであれば、別の会社の営業マンを比べる際には一切役に立たない比較だと考えたほうが良いでしょう。
理由は単純。
営業マンがどこまで担当をするのか、その領域は同じマンション販売においても異なるためです。
例えば、オプション一つとっても、「オプション契約はオプション専門の業者に任せる」という会社もあれば「売主側の営業マンが主導権を持って担当する」というケースもあり一概には言えません。
また、これは営業マン視点に立った場合、売りやすい物件を担当している営業マンと売りにくい物件を担当している営業マン、大手と中堅の営業マンとでは、やはり売りやすさが異なりますので、販売の件数だけで比較する観点はフェアではないと言えるでしょう。
(2)営業マンが親身になってくれる
この観点は実際にマンションを購入検討者に多いパターンです。
「この営業マンは親身になってくれそう」や「いい人そう」そう言った観点でマンションの購入に左右されてしまう方が非常に多いのです。
一方で「あまり親身になってくれなさそう」という理由でマンションそのものもネガティブな印象になってしまい、購入をしないと判断してしまう人がこちらも同じ多いです。
ーーー営業マンをチェックする話とは少しズレますが大事なことなので、敢えて断言します。「マンションの営業マンが親身になってくれるか、親身になってくれないか。これは良いマンションとは一切関係ない」と断言します。
本サイトのようなマンション情報サイトをご覧の方の場合「親身になってくれる」=「この人からマンションを買う」という図式になる方は少ないかとは思いますが、逆に「親身になってくれないからこのマンションの購入は検討しない」となっている人は多いのではないでしょうか?
良質なマンションというのはそもそも数が少ないため、親身になってくれない営業マンに当たっただけで検討から外すのはもったいないと言えます。もし、良質なマンションであれば営業マンを変更するなどの対策を取ってでも、比較検討すべきです。
さて、話を優秀な営業マンをチェックする方法に戻します。
マンションの営業マンの場合、自分が担当している見込み客は小さな物件でも最低でも100人以上です。また、マンションのモデルルームの見学に訪れる人の中には冷やかしや来場者プレゼント目当ての人も含まれています。
もちろん、真剣に検討している人も来場されるのですが、もしあなたがモデルルームに行ってみて「この営業マンは親身になってくれそう」と感じた場合には営業マンから「この人からなら買ってくれるかも」と思われただけである可能性も十分にありえます。
一方で「あまり親身になってくれなさそう」と感じた場合には「この人から冷やかしorプレゼント目当て?」と思われた可能性もあります。
実際に何年もモデルルームには見学に来て購入しない人も多く、モデルルーム見学が趣味という人もいるくらいです。
営業マンであれば、自分の営業の時間をそう言った人になるべく使わないようにして、本当にマンションを購入検討している人に割きたいと思うのはある意味で自然とも言えるでしょう。
この特集で挙げたのは、一般的な指標と言えます。
また、マンション探しはあくまで良いマンションを探すことが目的であり、良い営業マンを探すことが目的ではありませんので、その点には意識をしっかりと持ち、良い営業マンだから良いマンションではないし、悪い営業マンだから悪いマンションでもない。ということを改めて、認識して、良いマンション探しをしていきましょう。