【治安】神戸市灘区エリアで発生した犯罪数を調べてみた

本記事では神戸市灘区のマンションなどを検討している方向けに実際に気になるその地域の治安を調べました。

他の神戸市の地区の犯罪数の調査と同じように、まずは神戸市全体の情報を記載した後、灘区の調査結果を解説していきます。

すでに他の神戸市の地区の情報をご覧になられた方はお手数ですが、本記事の(2)までお進みください。

 

それでは、まず、本記事での結論としては、神戸は犯罪発生が他の地域と比べかなり下がっているという実態がある。ということを先にお伝えをします。

というのも、一部の他のウェブサイトやQ&Aサイトなどで「神戸は犯罪が多い」という論調が一部あるのですが、在日外国人が多いから犯罪が多いというイメージであったり、根拠としているデータが古いケースで論じているサイトが見受けられます。

実際は多い時期も確かにあったが、本記事を執筆時の2016年時点ではかなり改善しているということが本記事を通じてご理解をいただければと思います。

では、早速、以下の記事をご覧ください。

 

1:神戸市の犯罪の発生数は?

まず、前提としてご確認をいただきたい点は以下の点となります。

神戸では12年連続で刑法犯の認知件数が下がっています。

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出典:http://www.police.pref.hyogo.lg.jp/seikatu/gaitou/statis/

平成14年度では164,445件であった刑法犯の認知件数ですが、平成26年度では64,911件と平成14年と平成26年を比較して、半分以下の39.47%にまで低下しているというのが現状です。

この数値を見るとかなり劇的に犯罪数が下がっていることと思われるインパクトのある数値ではありますが、一方で全国平均とも比較してみましょう。

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出典:https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/h26_keihouhan.pdf

実は神戸だけでなく、全国的に見ても平成14年から12年連続で刑法犯の認知件数が下がっているのですね。

こんなに下がっているんだ。と驚かれたかもしれません。確かに毎日、ニュースで凶悪事件を放送されては、犯罪がこんなに下がっているようにはなかなか、感じにくい面もあるかと思いますが、実態的には全国的に下がっていると言えます。

さて、重要な点としてはその詳細な数値です。全国の数値をご覧ください。

平成14年:369万3,928件

平成25年:191万7,929件

つまり、平成14年と平成25年を比較すると51.76%にまで下がっています。

出典:http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/61/nfm/n61_2_1_1_1_1.html

一方で神戸市の場合、上記で記した39.47%は平成14年と平成26年を比較しているため、全国の数値と公平に比較するために平成14年と平成25年を比較してみる平成25年の方が平成26年よりも犯罪認知数が多いため42.89%となります。

つまり、全国的にも犯罪認知数が下がっていますが、注目すべきは神戸市の方が最新の数値をもとに計算すると顕著に犯罪数が下がっているといえる事実があります。

もちろん、前提として都市であるため、以前の神戸の犯罪発生数の数値が高かったという背景もありますので、一概には言えませんが少なくとも口コミサイトや掲示板などで根拠がなく「神戸は犯罪が多い」や「神戸は犯罪が増えている」というのは紛れもなく嘘であると言えます。

ちなみに、人口は神戸市全域では平成14年(1,511,807 人)と平成25年(1,538,047人)を比較すると微増傾向と言えますので、人口10万人ごとの犯罪率も大きく減少していることが見て取れます。

 

2:神戸市灘区の犯罪の発生数は?

では、続いて神戸市灘区の犯罪発生数を以下の犯罪の種類別に見ていきましょう。

まずは兵庫県下、全域の街頭犯罪を見ていきます。

兵庫県警察では街頭犯罪・侵入犯罪は、街頭(道路等の公共空間)で敢行される犯罪及び侵入窃盗の中から、県民が身近に不安を感じていると考えられる15罪種・手口を取り上げています。

以下がその数値と内訳になります。

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出典:http://www.police.pref.hyogo.lg.jp/seikatu/gaitou/statis/image/pdf/all.pdf

兵庫県下の犯罪は街頭犯罪、侵入犯罪に絞ると前年比88.81%に減少していることがわかります。

内訳を見ても全体的には下がっているのですが、強制わいせつや空き巣、事務所荒らしなどが増えていることに留意が必要です。

一方で灘区の数値と内訳をご覧ください。

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同じく街頭犯罪、侵入犯罪に絞ると前年比84.63%に減少しています。

兵庫県全域と比較をしてもさらに低い下げ幅になっています。

灘区においては空き巣が少し増えていることが気がかりですが、兵庫県下全域と比較した場合でも空き巣は増えているので、全体的に要注意しないといけないということでしょうか。

ちなみに、余談ではありますが、隣接する東灘区に置いては、空き巣の犯罪数も減っておりますが、中央区では空き巣が増えていることが以下のデータから把握できるかと思います。

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中央区の場合、どうしても都市部になるため昼間人口が多いことや店舗なども多いためどうしても、それによって犯罪が減りにくいという構図になります。

一方で、東灘区や灘区はの場合はそう言った環境ではないことから、住居として考えた場合、一定の距離を置ける場所であり、犯罪数も少ないと言えます。

しかし、灘区について言えば、空き巣が増加傾向であるため、もし灘区のマンションを購入検討する場合には万が一に備え、防犯性能高いマンションが良いでしょう。

 

では、続いて人口比の犯罪率を計算してみましょう。

犯罪率は10万人当たりの犯罪件数をもとに相互比較をしていきます。

灘区の人口:136,178人(推計人口、2015年12月1日)

東灘区の人口:214,392人(推計人口、2015年12月1日)

中央区の人口:132,042人(推計人口、2015年12月1日)

兵庫県の人口:5,522,917人(推計人口、2015年12月1日)

これらをもとに計算します。

 

10万人当たりの犯罪率は以下の通りです。(小数点以下切下)

灘区の街頭犯罪、侵入犯罪率:594件(平成27年)

東灘区の街頭犯罪、侵入犯罪率:489件(平成27年)

中央区の街頭犯罪、侵入犯罪率:1385件(平成27年)

兵庫県の街頭犯罪、侵入犯罪率:588件(平成27年)

 

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上記数値を見ると、灘区の場合、10万人単位で見てみるとそこまで大きな差異はないことが伺えます。

また、中央区の数値が極めて高いように感じてしまいますが、中央区の場合、別の場所に住んでいる人が昼間に中央区にやってきて犯罪を起こすという構図があるためです。

灘区は東灘区と比べると人口当たりの犯罪が多いと言えますが、数値的には灘区の犯罪率は標準的と言えます。

また、本サイトでは他にも住む上で参考になる情報を調査、解説を行っておりますので、ぜひご覧ください。