天王寺区の賃貸と新築マンションの価格を比較してみた【2016年2月調査】

この記事では2016年2月時点での天王寺区の賃貸マンションの家賃相場の情報を解説します。

新築マンションの購入において、賃貸マンションの家賃は関係ないのでは?と思われたかもしれません。

実は新築マンションの購入を検討している方にこそ、このデータを重視して分析をしていただきたいのです。

というのも、もし、万が一購入した新築マンションを何かの要因で売却しなければならなくなってしまった場合、その資産価値の査定に大きく、その地域の家賃相場が影響してしまうのです。

ただ、闇雲に家賃相場を見てもイマイチ、見方やポイントがわからないので「そんなものなのかぁ」で終わってしまってはもったいないです。

そこで、本記事では天王寺の賃貸マンションの家賃相場の解説と新築購入検討者にとって家賃相場をどのように分析すれば良いのかを解説していきますので、ぜひチェックしてください。

ポイント1:賃貸サイトは二つ使って比較するべし。

 

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引用:http://www.homes.co.jp/chintai/osaka/osaka_tennoji-city/price/

 

tennouji_yatin_2016020201.jpg

 

引用:http://suumo.jp/jj/chintai/kensaku/FR301FB035/?ar=060&bs=040&ta=27&sc=27109&ts=1&et=10&cn=0

ここでは、home’sとスーモの2サイトをピックアップしています。

業界的な話になりますが、物件数ではhome’sが最も多いのですが、収益的には業界NO1がスーモとなります。

というのも、スーモとhome’sでは課金のモデルが異なるので、一概には比較はできないのですが、この二つのサイトをチェックすると良いでしょう。

一部、大東建託のサイトなどは自社管理物件しか掲載していないサイトもありますので、そういったサイトよりは上記2サイトのような様々管理物件を扱っているサイトの方が良いでしょう。

また、一つのサイトではなく、複数のサイトを比較した方が良い理由としては、上記のサイトの数値を見ていただくと納得していただけると思いますが、サイトによって取り扱う物件が異なるため、平均の金額だけでも異なる点があるということです。

ですので、できれば最初はそれぞれのサイトの数値も比較していき、データをもとに天王寺気の新築マンションの価格相場と比較していきましょう。

ポイント2:新築、駅近の物件の価格を比較しよう。

では、次に条件を新築、駅近の物件の価格を比較してみましょう。

以外と新築の物件が多いと思われたかもしれませんが、賃貸でも結構新築は新しく作られているのです。

多くの場合は土地活用を提案する会社から空き地や駐車場になっているような土地、古いビルでテナントが付いていない状態になっている土地をアパートにしませんか?と営業する会社がありますので、賃貸でも新築は一定数新しく作られているのです。

また、それだけでなく、新築で販売されているマンションも賃貸で提供されているケースがあることもあります。

例えば、以下の物件。

本記事を執筆時点の2016年2月時点では、ザ・天王寺レジデンス ガーデン&ビスタは分譲中ですが、賃貸でも出ています。

このような完成済み物件で大規模な場合には入居者の中から何らかの理由で手放さなければならないケースがあったり、諸々の理由から賃貸になっているケースもあります。

簡単に条件を見てみると、以下の通りです。

【物件概要】

ザ・天王寺レジデンスガーデン&ビスタ(2SLDK/12階/67.34m2)

賃料:19.5万円

管理費・共益費は無しで5年の定期借家契約のようです。

やはり、分譲マンションでも販売されている物件ですので、賃貸相場に来ると周辺の3LDKと比べても高い価格がついています。

※天王寺周辺の3LDKの新築相場が16.5万円(駅徒歩5~10分以内に限定)

もちろん、上記のようなケースもありますし、他の物件も一つ一つ見ていくとイメージがつかめてくるでしょう。

相場的には「マンション・駅徒歩5~10分以内・新築」の条件を加味すると以下の通りです。

ワンルーム:7.7万円

1LDK:10.9万円

2LDK:13.5万円

3LDK:16.5万円

ポイント3:築30年以上、駅近の物件の価格を比較しよう。

先ほどまでは新築時、つまり最もマンションが建築されてから賃料が高くなるタイミングでの賃料を場所を重視してご覧いただきました。

続いて重要なポイントは駅近のマンションという条件は変えずに、築年数を30年以上に伸ばして相場を見てみましょう。

賃貸相場においては30年を超えると下がり幅は緩やかになってきます。20年を超えただけでも下がりにくくなりますので、ある意味この金額が”底値”と考えてよい金額と言えます。

(もちろん、リノベーションなどを行うと賃料を少し上げることができますので、できればリノベーションをあまりしていない物件の相場が本当の底値といえるでしょう)

この底値の金額も知っておくことによって、万が一手放したり賃貸に回した時のデッドラインがわかりますので、安心材料にもなります。

では、早速その金額の相場的を見てみましょう。条件には「マンション・駅徒歩5~10分以内・築年数20年~30年の条件でスーモで見てみると以下の通りです。

ワンルーム:6.4万円

1LDK:8.9万円

2LDK:10.9万円

3LDK:13.3万円

以外と値崩れしていないことが見て取れます。

新築時の家賃相場などが気になると思いますが、本当に参考にすべき数値、その土地のパワーを知るためには、建物の魅力が限りなく少なくなっているこのような古いマンションの物件価値がとても参考になるのです。

言い換えれば、この金額は安全圏とも言える金額のため、この金額を想定をしていれば安全圏とも言えます。

ポイント4:今までの情報をもとに物件金額の想定利回りを算出します。

計算式としては当初5年間を新築時の家賃として計算します。

あとは、築年数20年~30年の平均家賃の金額を用いて収入の家賃として計算するとある程度、実際に即した金額に近くなります。

もちろん、実際には、かなり細かい数値計算をしないといけないのですが、この計算で概算を掴んで頂ける数値として本サイトでは考えています。

実際には以下のことを考慮しないといけないのですが、本サイトでは計算が複雑になってしまうため、それをあらかじめ差し引いた計算とします。

【家賃を下げる可能性のある項目】

・賃貸にした場合の管理費や賃貸に伴った費用が発生する

【家賃が上がる可能性のある項目】

・実際の賃貸専用に設計された物件よりも分譲の物件の方が家賃収入が高い。(設備も高い設備のものになっています)

実際に上記を比べた場合、家賃を下がる可能性のある項目の方が高いと算段したため、上記計算式では5年目以降の家賃収入を全て20年以降の古い建築のマンションと同等レベルで計算をしています。

その計算によって、得られる収益は以下の計算となります。

10年:1,788万円

15年:2,586万円

20年:3,384万円

25年:4,182万円

30年:4,980万円

天王寺周辺の物件価格を鑑みると上記は少々、保守的な計算をした結果であるが、それでも20年~25年程度のスパンで回収できる見込みであることが言える。

また、築20年~30年の間の平均家賃の金額を鑑みても、30年以降でもそこまで大きな差が生まれないことから、賃貸と比較しても十分に魅力のある地域であることが言えます。

もちろん、これは概算ですので、かなり簡易な計算になっています。

しかし、これらの計算が保守的で行われていることを踏まえていることをベースにまずは天王寺地区の収益力がある程度あるということをイメージしていただくと良いでしょう。

さらに詳細な分析は(1)個別マンションの事例をもとにそのマンションの想定価格を用いた分析とそのマンションの同じ最寄り駅の過去の家賃相場を分析する手法

(2)本記事は2016年2月時点ですが、この地区別の収益力分析は本サイトの中でも重要な連載ですので、定点観測していきますので、他の地域と合わせながら本記事をチェックしてください。

また、現時点で天王寺区の相場や収益力を知りたい方には、個別マンションにおいてはもう少し、詳しい解説の方を行なっていきますので、そちらをご覧ください。