【ニュースを斬る!】「3歳男児 横浜マンション転落事件」から学ぶ事故が起きないためのポイント

9月5日‎夕方ごろ、横浜市のマンションで3歳の男の子が9階の自宅のベランダから転落し、亡くなったというニュースがありました。

2016年4月にも、大阪阿倍野区で小学1年生の女児がベランダから転落してしまったというニュースがあり、事故防止のポイントを当サイトでも取り上げましたが、改めて今回の横浜の事件が起きてしまった理由を元に「どうすれば、このような悲惨な事故を防げるのか」について、この記事では解説をしていきます。

当サイトで過去に取り上げた記事「【保存版】マンションから転落をしないために絶対に対策をしたい5つのこと

 

それでは、まずは今回の横浜市のマンションの転落事故について、ニュースの記事を見てみましょう。ニュース記事の場合、すぐにリンク切れになってしまうため、以下に引用しています。

 5日午後3時55分ごろ、横浜市鶴見区江ケ崎町のマンション(11階建て)で、「子どもが9階から転落した」と119番通報があった。9階に住む男児(3)が庭であおむけに倒れており、病院に搬送されたが、間もなく死亡した。

鶴見署によると、庭で遊んでいた子どもたちがベランダから身を乗り出している男児を目撃していた。同署は高さ約1・3メートルの柵を乗り越え、誤って転落したとみて調べている。

母親は当時、兄姉と一緒に外出しており、室内には男児1人だった。約20分間留守にして帰宅すると、ベランダの窓が開いていたという。

現場はJR南武線矢向駅の西約500メートル。

引用:神奈川新聞

では、このニュースでのポイントとなる点や、気をつけないといけない点をチェックしてみましょう。

ポイント1:1.3メートルの柵は問題なし。

まず、一番最初に気になったのは、1.3メートルの高さの柵は低すぎるんじゃないの?という点でしょう。

実は建築基準法の施行令では「ベランダや屋上空間などには1.1メートル以上の柵を設ける」という規定になっているため、今回の事故の現場となったマンションの柵、1.3メートルは標準よりも高めに設定されており、法律の観点では何ら問題がない。むしろ法律で定められた最低限の高さよりも高い柵ですので、問題はなかったと言えるでしょう。

ただし、これは法律を守っただけの柵は決して安全というわけではない=すべてのマンションの柵は転落の危険がある。と言えるのです。

ポイント2:3歳児でも目を離すと危険!

「小さな子どもでも、目を離すと危ない」というのは、当たり前の話ではあるのですが、実際に子供が複数人おられる家庭だとなかなか現実問題として、常に目を離さなずにいるというのは難しい気持ちもわかります。

親も日常の家事や仕事などを抱えていて常に子どもを見ていられるわけではないのですが、とは言ってもやはり「小さな子どもでも、目を離すと危ない」というのは肝に銘じておきたいところです。

大事なことは日頃から意識をして、なるべく目を離さないようにすること。そして、次のポイント3の対策を実行していくことが重要です。

ポイント3:ベランダの手すり周辺には物を置かない(室外機も!)

そして、マンションの転落事故で最も重要なことはマンションの手すり周辺に物を絶対に置かないことです。

結局のところ、転落事故の対策はこれに尽きるといっても過言ではありません。

大人といえども、何もないところで1.1メートルの柵を乗り越えるのは意外と大変です。それこそよじ登ったり本気で乗り越えようと思わない限り乗り越えるのは大変です。

それでも、転落事故が起きているのは近くに「踏み台になる可能性のある物を置いてしまっている」ケースが多くあります。

例えば、ベランダに放置している「おもちゃ」や「子供用の椅子」なども危険です。基本的には上に乗れそうなものは全て危険と思って間違いはないでしょう。

そして、意外と盲点なのが「エアコンの室外機」です。

多くの家庭の場合、「エアコンの室外機」はベランダに設置せざるを得ませんし、あまりベランダが広くないマンションの場合、壁際に「エアコンの室外機」が設置されているケースも少なくありません。

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そのような場合には、野良猫対策用のマットなどを「エアコンの室外機」の上に敷くなどをして、上に登りにくいように対策するのも一つの手です。

最後に

今回の横浜市のマンションの転落事故は決して他人事ではありません。

もし、あなたが今、子供がおられるのでしたら、他人事と思うのではなく「今までこんな事故が起きなかったのは運が良かったんだな」と思うようにして「これからはこういう事故が起きないように事前に対策をしておかなきゃ」と思うようにしてください。

特にマンションからの転落事故は定期的に起きてしまっている、悲惨な事故です。

この記事を見て、少しでも多くの人が対策をとることでこのような事故が1件でも少なくなる、起きなくなることを願っています。

そして、この記事をご覧のあなたにこのような転落事故が起きないことを心から願っています。