【マンションレポート】リッツ御影周辺に行ってみた【2016.03】
(上記画像はリッツ御影 公式ホームページより引用)
阪神電鉄「石屋川」駅から徒歩7分、JR六甲道駅からは徒歩18分の距離にある、3LDKと4LDKのみとなっている総戸数63戸のファミリータイプのマンション。それがリッツ御影です。そして何よりも神戸市東灘区の駅から徒歩7分圏内のマンションが3LDK2500万円代〜と非常に安い価格帯が魅力。
一方で気になるのが、現地は準工業地帯にあり、周囲には工場や倉庫なども多いエリアになっています。
そんなエリアでのマンションのチェックの仕方やポイントなども解説します。
(準工業地域の詳しい説明は当サイトの「用途地域」をご覧ください。)
周辺エリア
まずは現況の周辺マップを見てみましょう。
公式のホームページの地図をご覧ください。「御影」エリアと「石屋川」エリア「新在家」エリアにまたがるエリアです。
神戸だけに限らず、大きな道路や橋などを超えると急に住環境が変わることが多いです。
この地域でも国道43号線を超えると急に住環境の雰囲気が変わるエリアですので、現地のチェックをしましょう。

リッツ御影周辺マップ(引用:公式HP)
では、早速現地や周辺を見てみましょう。
まずは現地の前の道路を西側から歩いてみましょう。
現地周辺はこのような、店舗らしいものがない環境です。
東は通路に面しており、その向かいは新築の戸建てが密集しているエリアとなっています。
写真の左奥にも基礎工事をしている戸建ての様子が見て取れます。
この南側の道路は道幅が広くトラックなどがよく止まっている場所になっているようです。
さらに南側へ行くと駐車場とラブホテル、そしてその奥にトランクルームがあります。
このラブホテル周辺には産業廃棄物の保管場所の掲示がされています。
とは言って、準工業地帯のため、そこまで危険なものは置けない場所ですので、廃油や汚泥となっています。
さらに西側へ行くと森本倉庫やトランクルームなどがあります。
周辺環境は?
現地は工場や配送業者、ラブホテルなども多くあります。
工場が多く、六甲アイランドの入り口に近く、倉庫や物流拠点も多いためトラックの往来も多いこと、そしてラブホテルも近いということもあり、周辺の環境的には、あまり好ましい環境とは言えないでしょう。
実際の大気汚染ってどのくらい影響があるの?
ここまでで、実際の現地の様子などを見てきました。
周辺には工場やトラックが多い環境ということはわかったと思いますが、これだと「なんとなく不安」なだけで終わってしまいます。
ここでは、実際の大気汚染ってどのくらい影響があるのかを解説します。
その前にまず前提として、この地域は準工業地域となっていますが、この準工業地域というのは広い用途の建築物を建てることができる地域とありますので「工業」という言葉があるので、大規模な工場などもあるのでは?と思われますが、実はこの準工業地域では危険性や環境悪化のおそれが大きい工場などは立てることができない決まりになっています。
とはいえ、実際には周辺にはゴンチャロフの製菓工場や岩谷化学工業の工業、ベンソニック御影工場などの工場があり、森本倉庫やヤマト運輸の配送センター・DHLのサービスセンターなどの配送業者の拠点が集まっているため、トラックが多くあります。
いくら、危険性や環境悪化のおそれが大きい工場は建てられない地域とあっても、空気環境などが気になる方も多いかとは思います。
そこで、神戸市の環境局が1時間ごとに更新している大気汚染情報をご覧ください。
神戸市環境局 大気汚染情報(神戸市環境局へのリンク)
リッツ御影の場所は「3:住吉南」と「7:灘浜」の中間地点ですので、両方の数値をチェックすると良いでしょう。
当サイトが確認した3月17日12時時点でのデータは以下の通りです。
比較するために、JR六甲道駅と阪急六甲駅の中間にある「5:灘」と「2:六甲アイランド」とを比較してみると良いでしょう。
さて、実際に比較をしてみます。当マンションの東側の「住吉南」では若干数値が高くはなっていますが、当マンションの西側で同じく国道43号線よりも南側の「灘浜」ではJR六甲道駅と阪急六甲駅の中間の「5:灘」よりも数値が良いことがわかります。
そして、この3地点よりも全ての値で数値が良いのが「2:六甲アイランド」であることがわかります。
一酸化窒素:25ppb
二酸化窒素:46ppb
窒素酸化物:71ppb
一酸化窒素:14ppb
二酸化窒素:31ppb
窒素酸化物:45ppb
一酸化窒素:16ppb
二酸化窒素:39ppb
窒素酸化物:55ppb
一酸化窒素:7ppb
二酸化窒素:24ppb
窒素酸化物:31ppb
<参考:PM2.5速報・対策>
最後に
単純に「良くなさそう」で調べないと風評被害にもなってしまいますが、この記事のように実際のデータを踏まえた上で、それぞれの考えに沿って判断を是非とも、マンションの検討ではしてほしいと当サイトでは考えています。
なぜならば、完璧なマンションはなく、良い立地になれば価格に反映されますし、価格が安いと不人気の理由があります。
また、しっかりとこう言ったデータをもとに自分で検討をしていかないと、大手の綺麗なモデルルームや豪華な内装、エントランスなどに気を取られて、よく考えずに契約してしまいがちです。
是非、この記事を参考に検討をしてみてください。
ちなみに、当サイトでは「リッツ御影」のオススメ度は低めです。
理由としては場所、周辺の環境については、誰にでもオススメできるものではない、ということがやはり大きいです。
単に場所が気になるというだけでなく、もし万が一の売却や賃貸と考えても、価格が安くないと付きにくい。という面も考えられます。
しかしその分、価格は魅力的ではあります。
ですので、東灘区周辺にどうしても住みたいが予算があまりない。そしてこれからも長くこの周辺に住む人。この条件に当てはまる人には検討良いでしょうが、それ以外の人にはオススメ度は低くなります。
また、気になった点として、公式ホームページやコンセプトに「御影郷の新たなシンボル。 真に価値ある都市邸宅へ。」や「格調ある情景に誇りを感じる。 都市邸宅を極めた新たなレジデンス。」とコンセプトと実際のマンションに乖離があるように思います。
ここは、地元密着のディベロッパーの印象ですが、マンションの公式ホームページの造りや売り方も、あまり売りなれていないように感じますね。
マンションの外観などにこだわっていると思うので、「格調」や「レジデンス」と謳っていると思いますが、どうしても格上のマンションと比べると立地で劣ってしまうため、「コストパフォーマンス」と「東灘区」にフォーカスした方が良いのではないかと思います。
実際に、価格面ではかなり魅力のマンションですので、気になる方は一度、現地を訪れてみては?