【駅エリアレポート】阪急西宮北口駅エリアの価値を調査しました その1【西宮市】

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【駅エリアレポート】阪急西宮北口駅エリアの価値を調査しました その1【西宮市】

このページでは「関西の住みたい街ランキング」において4年連続で1位となっている阪急「西宮北口駅」エリア周辺の価値が実際、どの程度なのかをレポートします。

当サイトの他の記事では、実際に西宮北口周辺のお住いの方へのインタビュー(【インタビュー】西宮北口駅周辺(北昭和町〜丸橋町)地区の方にインタビュー【2016年3月】)なども行っていますが、このページではデータの分析結果などをもとに西宮北口駅」エリア周辺の価値を分析します。

 

関西の住みたい街ランキング1位の理由

まずは、改めて「関西の住みたい街ランキング」において1位になった理由を見ていきましょう。

「梅田、三宮、宝塚のどこへ行くのも便利。」

梅田へは13分、神戸三宮までは14分とどちらに行くにしてもアクセスが非常に良い。これが最大の特徴と言えるでしょう。

そして、このアクセスの良さは阪急電車の駅がこの地にあり続ける限り変わりませんので、西宮北口駅周辺の価値は今後も続いていくと言えます。

 

西宮ガーデンズがあって買い物には困らない。

梅田や三宮へのアクセスが良いだけであれば、阪神間の特急の停車駅全てが当てはまります。

それだけでは当然「関西の住みたい街ランキング」において1位になることはできません。

西宮北口駅周辺にも魅力がなければなりません。

そういった意味では「西宮ガーデンズ」があることによって、大阪や神戸に出なくても買い物に困らないというアドバンテージが非常に大きいと言えるでしょう。

「西宮ガーデンズ」は2008年にオープンしており、西宮北口駅の人気もそれ以降、伸びていることから「西宮ガーデンズ」のオープンによって西宮北口が人気のエリアになったと言えるでしょう。

 

都会の色と郊外の住宅街の色がバランスよい

この点は人の印象によりますが、駅前は「西宮ガーデンズ」などの商業施設があり都会の色合いがありますが、駅から徒歩5分ほどすれば、全く雰囲気が異なり住宅街の色合いとなります。

このバランス感覚も人気のひとつと言えるでしょう。

実際に便利なだけであれば、梅田や三宮の方が便利と言えますが、梅田(2位)や三宮(4位)よりも人気なのは、このバランスも一因でしょう。

 

洗練された高級なイメージ

そして、最後に人気の一因としてあげられるのが「洗練された高級なイメージ」です。

これは、阪急神戸線のイメージも大きいでしょう。

実際にランキングではトップ10のうち阪急神戸線が5駅を占めており、阪急神戸線の人気が印象的とも言える。

(出展:住みたい街ランキング2015 関西

 

西宮北口駅をエリアに分けて歴史的経緯を分析

西宮北口航空写真(引用:日本民営鉄道協会)

西宮北口航空写真(クリックで拡大 引用:日本民営鉄道協会

西宮北口駅周辺(引用:日本民営鉄道協会)

西宮北口駅周辺(引用:日本民営鉄道協会

 

西宮北口エリアを大きく4つに分類してみると、正確に把握できるだろう。

まずは「北東地区」エリア。

このエリアは元々、古い木造建築が密集した商住混在地であったことから、阪神大震災によって非常に大きな被害を受けた地域とされている。

その復興における再開発の一環として「アクタ西宮」が建設されたり、道路も整備され今に至っている。

実際に現在(2016年)の現地は最近建てられた戸建てが多く、道も整備されている落ち着いた街という雰囲気となっている。

 

次に「北西地区」エリアを見ていきましょう。

このあたりは歴史的には1930 年頃から住宅開発が進んだ地域とされる。震災による被害が比較的少ない地域となっている。

このエリアについては、現在、マンションの建設も積極的に行なわれている地域である。

「北東地区」と比べると道路の整備はあまりなされていない印象。道幅も狭く車道と歩道が白線が引かれているだけで、明確に分かれていない。

 

「南東地区」はわかりやすいだろう。

元々は阪急西宮スタジアムがあった場所に「阪急西宮ガーデンズ」がオープンしている。

今では西宮北口駅の代表的なショッピングセンターとなっており、これが西宮北口駅の人気のひとつと言えるでしょう。

 

最後の「南西地区」は、整備されたロータリーやバスターミナルがある。

そして「兵庫県立芸術文化センター」があるのも特徴である。指揮者の佐渡裕氏が芸術監督を務めるこの劇場は、全国の公共劇場 が不振な中でも、圧倒的な稼働率と入場者数を誇っている。こう言った文化施設が西宮北口駅周辺にあり人気を得ていることも周辺の住環境や人気を高めることに役立ってくれると言えよう。

(参考情報:日本民営鉄道協会「阪急電鉄”駅とまち”」(リンク先PDF))

データで見る西宮北口駅

では、次に西宮北口駅に関するデータを紐解いてみよう。

まずは、最も重要な西宮北口駅と全駅との輸送人員数の推移を比較して見てみよう。

1985 年〜 2010 年の輸送人員の推移(引用:日本民営鉄道協会)

1985 年〜 2010 年の輸送人員の推移(引用:日本民営鉄道協会

この数字は即ち、駅の人気や価値に直結する数値と言える。

阪急電鉄自体が1985年と比較して、減少傾向であるがそれに対して西宮北口駅は大幅に増加していることが見て取れる。

特に上昇したきっかけと言えるのが「西宮ガーデンズ開業(2008年12月)」である。このタイミングで急激に伸びて以降も維持し続けている。

昔の西宮北口駅は阪急電鉄全線の10位くらいに入る駅であったが、現在では、梅田・三宮に次ぐ3位となっており、阪神間においての地位を確固たるものとしている。

西宮北口駅周辺の町人口推移(引用:日本民営鉄道協会)

西宮北口駅周辺の町人口推移(引用:日本民営鉄道協会

次に西宮北口駅周辺の町人口推移も確認しましょう。

1995年に大きく下がってしまっていますが、これは阪神淡路大震災の影響とされる。

しかし、それ以降は増加傾向とデータでもはっきりとしており、この急激な増加のため周辺エリアは小学校の教室が足りないとまで言われている。

また、周辺のマンション開発の間取りを分析するとファミリータイプの間取りも多いことから、子どもを持つファミリー世帯の流入が牽引している。(実際に「関西の住みたい街ランキング」でもファミリー世帯の人気が高い一方、シングル世帯からは3位となっている)

 

最後に

阪急西宮北口駅の駅エリアレポートは参考になりましたでしょうか。

実際に、人気ランキングで1位である秘密を単なる人気投票の声だけでなく、データ分析や歴史的な経緯をもとに分析をしています。

また、西宮北口駅周辺は非常に人気が高いエリアとなっているため、今後も様々な観点から分析や情報収集を行い、レポートをしていきます。

次回、第2弾は実際の土地の取引価格の分析と公示価格の分析を行います。詳しくは以下からチェックしてください。

 

西宮北口駅エリア第2弾レポート