【駅から10分だと遠い?】最新の新築マンションのデータを分析レポート2016年4月度
この記事では最新の関西の新築マンションのデータを元に判明した新しいマンションのトレンドを公開・解説をします。
例えば、この記事のタイトルにもなった「駅から10分だと遠い?」というのも、2016年4月の新規物件75物件(1,320戸)の全物件の平均所要時間が最寄駅から 6.0分であると判明したのです。
マンションは駅から徒歩6分以上離れている場所だと平均よりも遠いということになってしまうのです。
こういった意外な新事実をこの記事では特集していきます。
まずは、データを新築マンションの平均データを見てみよう
まず早速、新築マンションの平均データを見てみましょう。
対象物件数 | 75物件 |
発売戸数 | 1,320戸 |
売却戸数 | 924戸(契約率70.0%) |
全売却戸数 | 1,274戸 |
全残戸数 | 2,321戸 |
即日完売戸数 | 32戸 |
フラット35登録物件戸数 | 656戸 |
1物件あたり平均戸数 | 17.6戸 |
1戸あたりの平均価格 | 3,811万円 |
1㎡当たり分譲単価 | 62.9万円 |
1戸当たり平均専有面積 | 60.62㎡ |
1棟当たり平均階数 | 13.1階 |
平均所要時間 | 最寄駅から6.0分 |
データ出典元:不動産経済研究所「近畿圏のマンション市場動向-2016年4 月度-」
上記のデータが近畿圏のマンションの最新の平均データとなっています。
このデータの見方として注意しないといけない点としては、このデータはマンションデータ全体の平均となっているため、ワンルームタイプ〜ファミリータイプまで混在したデータになっています。
ワンルームのマンションだと価格も安く・1戸あたりの面積も狭くなります。
一方で大きな部屋であっても戸数の設定数が少ないこともあって平均を押し上げるに至りません。
そのため、「1戸当たり平均専有面積:60.62㎡」や「1戸あたりの平均価格:3,811万円」はファミリータイプを考えている場合には、ワンルームが平均の計算に入っている分、平均が「狭く」「安く」算出されてしまっていることに注意しないといけません。
1㎡当たり分譲単価「62.9万円」
上記で「平均専有面積」や「平均価格」だとワンルームとファミリータイプで大きく異なるため、参考にする際には注意が必要であるとお伝えをしました。
では、参考にしたい点としては、どのような指標があるのでしょうか?
例えば「1㎡当たり分譲単価「62.9万円」」というのは解りやすい指標と言えるでしょう。
もちろん、内装の豪華さによってこの平均の分譲価格は変わると言えますが、目安としては今の関西の平均値と言えるでしょう。
例えば70㎡3LDKの場合、この平均分譲単価を計算すると「4,403万円」となります。
関西のファミリータイプの70㎡3LDKの平均単価が「4,403万円」と考えるとイメージに近いのではないでしょうか?
ちなみに、余談ですが、関東の平均分譲単価は「82.6 万円」となっているため、同じくファミリータイプの70㎡3LDKで計算をすると「5,782万円」となります。
マンションを購入すると考えると関西の方がおトクと言えますね。
「最寄駅から6.0分」を考える
次に本記事のタイトルの「最寄駅から6.0分」を考えてみましょう。
これは確かに平均で6分ですので、6分以上だと遠いとも言えますが、以下の2点を考慮する必要はありそうです。
- 徒歩20分など非常に遠い場所の立地のマンションは皆無であること
- 逆に徒歩1分など、駅から非常に近いマンションは豊富であること
この2点を鑑みると6分以上かかるマンションは即NGというわけではありません。
ですが、全体の平均が6分ということは、徒歩1分・2分という駅近物件が多いという証拠でもあるため、6分以上かかるマンションは中古マンショん市場では目立ちにくい、売りにくいとはいえるでしょう。
契約率70.0%!マンションはまだ売れている
そもそも、ここの契約率はその月に販売された戸数のうちどのくらいの戸数が契約に至ったのかを示しています。
ですので、各社のマンションの販売戦略で異なりますので、単純に「売れ残り」というわけではないことに注意したい。
この数字が70%台を維持していると比較的好調な推移と言えるでしょう。
2016年4月の契約率が70%と前月(3月)の契約率78.6%とダウンしていますが、3月は期末という特殊な要因が絡んでいることから4月は下がって当然です。
むしろ、2016年4月の契約率が70%になっている点は非常に堅調と言える数値ではないでしょうか。
最後に
マンションを検討している方はあまりこのような生のデータを目にする機会は少ないかもしれません。
ですが、マンションの営業マンに「今がマンション購入の最後のチャンス!」「東京オリンピックまではこれからどんどん上がり続ける!」「もう土地が残されていないので、これが最後の一等地」というような言葉に踊らされずに、しっかりと自分の目で判断できるように心がけたいものです。