【検証】風俗店が近いマンションって実際どうなの?【周辺施設シリーズ】
この記事では風俗店の近いマンションのデメリットや注意しておかないといけないことを徹底解説します。
風俗店と一言で言っても、様々な種類の風俗店があり、それぞれの種類によってその周囲に与える影響は異なるのです。
そのため、この記事では以下の流れに沿って解説を行っていきます。
(1)風俗店の種類を大まかに分類して、それぞれマンションへの住環境の影響を考える
(2)周辺の治安を考える
(3)周辺の資産価値への影響を考える
(1)風俗店の種類を大まかに分類して、それぞれマンションへの住環境の影響を考える
それでは、まずは風俗店の種類を分類して、それぞれの特徴を確認しましょう。
ここでは、マンションへの影響が異なる点を軸に大きく以下の3つに分類しました。
(パターンA)パブやスナックなど落ち着いた雰囲気でお酒がメインの場所
(パターンB)キャバクラやガールズバーなど騒がしい雰囲気でお酒がメインの場所
(パターンC)ヘルスやソープなど性行為がメインの場所
では、それぞれマンションへどのような影響を与えるのか、特徴などを含めて基本的な事項を確認しましょう。
(パターンA)パブやスナックなど落ち着いた雰囲気でお酒がメインの場所
このような形態は繁華街だけでなく、意外とどこの街にもあります。
「スナック**」や「パブ**」と看板が上がっていたりします。
このような店の場合、30代~60代くらいの「ママ」が切り盛りしているケースが多く、客側も「ママ」と会話することを望んで、来店しているケースが多い。
このような形態の場合は、ポイントとなるのは「営業時間」と「カラオケの有無」でしょう。
とはいえ、一般的には営業時間も終電を超えることは少なく、カラオケも近所に迷惑がかからないことを前提としているケースが多いため、ほぼ周辺への影響は少ないと言えます。
(パターンB)キャバクラやガールズバーなど騒がしい雰囲気でお酒がメインの場所
このような形態は繁華街や大きな駅の駅前などでしか営業していないケースがほとんどです。
また、繁華街であればほぼ、すべての駅周辺にあります。
例えば、「梅田」「北新地」「難波」「十三」「三宮」「天王寺」など例を挙げればきりがないほどあります。
派手な看板でネオンなどもつけているような環境となっています。
このような店は主に20代の若い女性が接客を行っています。
このような形態は基本的に終電頃まで営業しており、騒がしい場所になっています。
主にサラリーマンが客になるため、平日、特に金曜日の夜が騒がしくなります。
ポイントとしては、できる限りこのような場所から離れているかどうかとなります。
ある意味で、この3つの中では最も周囲に影響を与える風俗店と言えます。
複数人でキャバクラやガールズバーを利用する客も多く、基本的に騒がしくなります。
(パターンC)ヘルスやソープなど性行為がメインの場所
このような形態はある意味特殊で、繁華街の中でも特定の場所にしかない場合があります。
具体的な場所をあげると「梅田」「十三」「尼崎」「難波」「新開地」「三宮」「天王寺(飛田)」などです。
また、特徴としては繁華街のど真ん中というわけではなく、少し離れたところにある場合や住宅街と隣接する場合がほとんどです。
住宅街に隣接するため、留意が必要ではありますが、このような施設の場合、大人数で騒いだりすることも少なく、お酒も入らないため、周辺への影響はあまり多くはないでしょう。
(2)周辺の治安を考える
それでは、次に風俗街周辺の治安について考えてみましょう。
インターネットでは色々な書き込みがあり、一つの出来事を大きく書き煽って不安にさせるものもあります。
例えば「男は一般の女性をレイプすることは少ないが、風俗嬢であればレイプしてもいいと考えている人もいるので、風俗街は危険だ」というようなものです。
実際にその人は危険な目にあったり、男性へのトラウマ、あるいは風俗嬢として働いていてレイプされそうになった事があるのかもしれませんが、個別の事象ではなく全体像を知って正しく、把握しましょう。
周辺の治安を把握する方法は当サイト「【検証】ラブホテルが近い立地にマンションを購入しても大丈夫?【周辺施設シリーズ】」でも紹介した方法と同じですが、ハザードマップが便利です。このハザードマップは詳細な場所とどのような犯罪が起きたのかが詳しく載っています。
そのハザードマップと京都や大阪・兵庫の風俗店が多いエリアを重ねてみれば一目瞭然です。
また、犯罪の種類などによってハザードマップが複数あるため、いかに掲載します。
大阪府警察犯罪マップ(外部サイトへリンク)

引用:大阪府警察犯罪発生マップ
この「大阪府警察犯罪発生マップ」では、犯罪の日時・犯罪発生の場所だけでなく、状況も詳しく掲載されているため、とても参考になります。
安全安心map:(外部サイトへリンク)

引用:安全安心map(外部リンク)
この安全安心mapは犯罪の情報だけでなく、犯罪になっていない不審者情報(声掛けなど)も掲載されているサイトになります。

引用:京都府警察/性犯罪等発生状況(PDFへリンク)
京都の性犯罪等発生状況マップはエリア別に色を濃淡で表して危険度を図っています。
兵庫県警察では犯罪被害の発生図と詳細データに分けて表示しています。
詳細なデータはこちらから確認できます。
次に代表的な京阪神の風俗街の住所を以下にまとめました。
なお、ここでは(1)でパターン別に分けましたが「(パターンC)ヘルスやソープなど性行為がメインの場所」を記載します。
上述の通り、パターンAは普通の住宅街の中にどこにでもある。パターンBはどこの繁華街にもあるため犯罪の発生が「繁華街のため起きたものか」「風俗街のため起きたものか」が判断がつかないためです。
<関西の代表的な風俗街の住所一覧>
飛田新地:大阪府大阪市西成区山王3−1−13
兎我野町:大阪府大阪市北区兎我野町
十三:大阪府大阪市淀川区十三本町1
福原:兵庫県神戸市兵庫区福原町
木屋町:京都府京都市中京区木屋町
それでは、以下にいくつかピックアップしてみてみましょう。
<飛田の場所とハザードマップ>

飛田のハザードマップ(本サイトにて文字入れ・元データ大阪府警察犯罪発生マップ)
<兎我野町の場所とハザードマップ>

兎我野町のハザードマップ(本サイトにて文字入れ・元データ大阪府警察犯罪発生マップ)
<福原の場所とハザードマップ>
上記に3地点、風俗街が含まれる地点のハザードマップを表示しております。
飛田と福原は風俗街周辺で目立った事件は起きておらず、兎我野町はエリア内で起きています。
ただ、兎我野町の場合はその周辺のエリアでも複数起きているため、単に風俗街エリアである兎我野町だから起きたというよりは、周辺が繁華街であるため、起きたのではないかと考えられます。
もちろん、性犯罪の場合被害者が泣き寝入りをしたケースも多いと言われており可能性としてはあります。
しかし、風俗街エリアだけが泣き寝入りとなるということは考えにくく、このことから「風俗街=犯罪が多く危険なエリアというのは間違い」と本サイトでは考えます。
これは推測ですが、本当に性犯罪を行う者の場合、人目につきやすい(日中でも夜でも人がいる)風俗街ではなく、人目につかない場所で行うと推測されるため、本当に気をつけるべきは暗い場所や人目に付かない場所を気をつけるようにしましょう。
(3)周辺の資産価値への影響を考える
次に風俗街周辺の資産価値を考えてみます。
ただし、大前提として、上記で挙げた風俗店の場合、新しい場所で営業許可が下りるケースはあまりありません。
これらの風俗店はそのエリア内で営業をすることがほとんどとなっています。
そのため、購入しようとしているマンションの近くに風俗店がある場合、すでにその風俗エリアの価値が減価していれば、マンションの購入時点でも減価されているため、周囲よりも安く購入できているハズです。
そして、結論として風俗街自体は地価は安くなると言えます。むしろ元から安くなっていると言えます。
ただ、その周辺になると影響を受ける程度となっており、大きく地価が下がっているわけではないようです。
つまり、風俗街エリアとそうでないエリアとの間に大きく差が開いています。
ここでは、ピンポイントな場所を比較するため、路線価で数値をみてみましょう。
<飛田_路線価>

飛田_路線価(引用:国税庁)
飛田エリアの路線価となります。
上の画像の左側、山王2丁目・山王3丁目と書いているエリアが飛田新地と言われる風俗街です。
そして、右側の旭町2丁目・旭町3丁目のエリアは完全な住宅街となっており、マンションなどもあります。
では、次に右側の旭町2丁目・旭町3丁目の路線価をみてみましょう。

旭町_路線価(引用:国税庁)
2倍以上差が開いていることがわかります。
飛田エリアの広めの道路は1㎡あたり125,000円となっていますが、その道路と繋がっている旭町のエリアは1㎡あたり295,000円となっていることがわかります。
たった、道ひとつを挟んだだけで、ここまでの差が開いていることがわかります。
<福原_路線価>

福原_路線価 その1(引用:国税庁)
上記の地図、左下が福原になります。
道路を挟んで上側は商店が多い場所でもあるため、比較的地価が高めではありますが、「福原町」が明確に価値が低くなっています。

福原_路線価 その2(引用:国税庁)
こちらはその1の場所より少し南側の位置です。
福原周辺は目に見えて地価は低いのですが、他のエリアになると道路を隔てて隣り合っていても、価値はある程度戻るようです。
本サイト補足:ここでは路線価をもとに比較をしているため、参考として考えてください。
そもそも、路線価とは「課税価格を計算する基準」であり、土地の取引においては本サイトでよく使用する指標である地価公示価格の方が適していると考えます。
まとめ
このページでは様々な点を解説しましたので、もう一度、ここでまとめてみましょう。
<まとめ1>風俗街にも種類がいろいろとある。
(パターンA)パブやスナックなど落ち着いた雰囲気でお酒がメインの場所
(パターンB)キャバクラやガールズバーなど騒がしい雰囲気でお酒がメインの場所
(パターンC)ヘルスやソープなど性行為がメインの場所
この中で、周辺への影響が大きいのは繁華街の中にある、(パターンB)である。
<まとめ2>治安を知る場合には、ハザードマップを使って、風俗街の住所を調べる
ハザードマップのリストは以下の通り。
大阪府警察犯罪マップ(外部サイトへリンク)
安全安心map:(外部サイトへリンク)
風俗街の住所は以下の通り
飛田新地:大阪府大阪市西成区山王3−1−13
兎我野町:大阪府大阪市北区兎我野町
十三:大阪府大阪市淀川区十三本町1
福原:兵庫県神戸市兵庫区福原町
木屋町:京都府京都市中京区木屋町
<まとめ3>風俗街=治安が悪く犯罪が多いというのはデータ根拠なし。
風俗街だから治安が悪い、犯罪が多いというのはデータとしての根拠はない。
<まとめ4>風俗街の資産価値は非常に低い。
風俗街自体の資産価値は非常に低いケースがほとんどとなっています。
その風俗街の周辺地域は、路線価上では風俗街エリアを離れると急激に上がっている。
しかし、風俗街とは全く離れているエリアと比べると影響は受けざるを得ない。ただ、本記事本文のように風俗街の地価が受ける大きな影響とは混同しないようにしたい。
また、本サイトでは他にも「ラブホテル」や「暴力団」など様々な周辺施設シリーズをお送りしていますので、興味のある方はこちらから「カテゴリー:周辺施設」をご覧ください。