【意外といいかも?】定期借地権付きマンションを考える

<定期借地権付きマンションのデメリット分析>

定期借地権付きマンションは住宅ローンが借りにくい?

定期借地権付きマンションは説明をしてきた通り、土地が所有者のものになりませんので、住宅ローンが借りにくいのではないか。とする意見もあります。

確かに土地が含まれないことや以下に説明する”定期借地権付きマンションが出てから浅いため、データが少ない”ということにより住宅ローンが通りにくいとする面もあるかもしれませんが、一方でその分住宅ローンの金額も低くなりますので絶対に借りにくいと断定できないので、最終的には銀行の判断にはなりますが、そういった可能性もあると事前に考えておいたほうが良いでしょう。

 

土地の返還時期が近づくとマンションを売りにくい・貸しにくい可能性

次に想定されるリスクとして、長期で土地の返還時期まで住み続ける場合には関係のない話になりますが、もし貸したり売ったりする場合、貸しにくかったり、売りにくい可能性があるのではないか。と言う点です。

新築で定期借地権付きマンションを購入する場合には、50年以上と非常に長い契約期間が残されていますが、実際にその後貸したり売ったりする場合、次に購入する人や賃貸で借りる人にとっても時期が決まっており、短い期間で退去しないといけないので、その分、価値としては減価されやすいのではないかと考えられます。

 

結局のところ定期借地権付きマンションが出てから浅いため、データが少ない

結局のところ、定期借地権付きマンションは1992年の法改正で生まれたマンションで、実際にその定期借地権付きマンションが増えてきたもの、2009年・2010年頃から徐々に増えてきた形態であるため、これから増えて行くものであろうと言われていますが、まだ数としてはそこまで多くはないのが実際のところです。

単純にそこまで時間が経っていないから不安と漠然と恐れるのではなく、しっかりと何が不安なのかを整理していくと良いでしょう。

というのも、時間が経っていないと言えば、タワーマンションもそこまで時間が経っておらず、建て替えのデータはほとんどないと言えます。タワーマンションは2000年頃から急増し始めたと言われており、タワーマンションの大規模修繕がようやく2016年頃から始まってきたと言われています。

タワーマンションの修繕は通常のマンションの修繕と違い足場を組むのではなく、ゴンドラで上から吊り下げて修繕を行うため、通常のマンションと比べて工期が長く、コストが上がりやすいと言われています。

そんなタワーマンションが建て替えとなると、解体の費用も通常のマンションよりもさらにかかるのでは?とも言えますし、入居者も通常のマンションよりも多いため、通常のマンションでも難しいと言われている建て替えの合意形成がさらにタワーマンションでは難しいとも言えます。

単純にわからないことが不安。として止まるのではなく、何が問題なのかを調べてそれに対応して対策を取っていくことが大事であると言えます。

 

 

 

最後に

いろいろとメリットデメリットがある定期借地権付きマンションですが、マンション探偵では定期借地権付きマンションは新しいマンションの形だと考えており、住宅の購入にあたって新しい可能性、選択肢として広がっていってほしいと思っています。

マンションの建て替えの問題は、かなり大変な問題であり住民同士の利害が全員一致することは稀なケースを除いてほとんどないと言って過言ではないでしょう。

「専有部分をリフォームしたばかりの人」「高齢で一時的な仮住まいの負担が大きい人」こう言った人が一緒に住むマンションですので、「古くなったから建て替えよう」とは簡単にはいかないのです。

マンションを購入した時とは他の住民を年をとるのです。

そういった建て替えの問題を考えると、予めマンションの購入の時点で終わりが約束されている定期借地権付きマンションは新しい住み方といえるのではないでしょうか。